1.WiFiの混雑と現状把握
最近は一般家庭でのWiFi利用が増加して特に2.4GHz帯は大変混雑しています。特にマンションなどの共同住宅ではほぼ空きがない状況です。
ただ実際の状況を把握することは大切なので、まずはWifi analyzer(Android版)を使ってWiFi状況の把握をしてみたいと思います。
2.Wifi analyzerを使う
Wifi analyzerは、いろんなアプリが提供されていますが、今回はWifi Analyzer(open-source)をご紹介します。
このアプリは、OpenSourceとしてGitHubにソースコードが公開されていることから、安心して使えるアプリです。他のアプリをご利用の際は開発者のサイトなどを確認することをお奨めします。
このアプリは、2.4GHz帯と5GHz帯そして6GHz帯まで電波状況を基地局毎のチャンネル・強度などとともに可視化してくれるので、そこに違法に強度の強い基地局がないか、混雑していないか、空いてるチャンネルはどこかなどを探すのに最適です。
WiFi Analyzer (open-source) – Google Play のアプリ
主な機能は、メニューを見ると
「アクセスポイント」
「チャンネルの評価」
「チャンネルグラフ」
「タイムグラフ」
となっています。
以下に一つずつ見ていきたいと思います。
3.基地局を探索する「アクセスポイント」
上記画面では、自分の接続している基地局の情報が一番上に出ています。
この画面では、SSIDをステルスにしている基地局についても「*hidden*」と表示されて情報を取得することができます。
詳細な情報を記録しておくと、基地局が更新された場合などのチェックがしやすくなります。
4.空いているチャンネルを確認する「チャンネルの評価」
上記の図のように空いているチャンネルがある状況はなかなかないと思いますが、多少空いているチャンネルはあるかと思います。
今のWiFi基地局は、自動でその時の最適なチャンネルを選んでくれるので手動で設定することはまずありません。ただ、どこのチャンネルもいっぱいで少しでも改善しようとすると手動での設定もあるかもしれません。
5.基地局の状態を俯瞰する「チャンネルグラフ」
まず必ず見る必要があるのは、上記のチャンネルと信号強度のグラフです。
これを見ると、どのチャンネルにあるどの基地局の電波が強いのか、どのチャンネルが空いていそうかを直感的に知ることができます。
上記の2.4GHz帯のグラフを見た場合、自分の基地局は3chから8chあたりに設定すると他の基地局との干渉がすくなそうです。
6.時系列の強度を確認する「タイムグラフ」
全体を把握できたなら、時系列の変動も見てみましょう。
このグラフを見ると各基地局の電波の強度がどのように変化しているか確認できます。このグラフのように画面いっぱいになるには、多少時間がかかりますが自分の基地局の周りがどんな状況なのか確認しておくのが良いでしょう。
測定したならこのグラフを残しておき、たまに(できれば定期的に)測定すると周辺で基地局が更新されて強度が強くなったり、チャンネルが変更されて空き状況が変わりといった変化がわかり基地局設置位置や調整できる場合はアンテナの方向調整などにも活用できます。
7.フィルター
表示する内容をフィルターすることもできます。アクセスポイントが多数ある場合役にたつかもしれません。
8.設定
9.iOSではできなくなりました
AndroidだけでなくiOSでも同様のアプリを探したのですがどのアプリもAccessPointsが出てこないのです。なんでだろうと調べたところ、あるアプリでこんなメッセージが出ました。
“Since iOS 11, apps cannot access MAC address in the ARP table. As a result, MAC addresses, vendor names and custom names cannot be shown for scanned devices.”と書かれています。
日本語に翻訳すると「iOS 11 以降、アプリは ARP テーブルの MAC アドレスにアクセスできません。 その結果、スキャンされたデバイスの MAC アドレス、ベンダー名、およびカスタム名を表示できません。」ということでした。
ということで上記のScan結果にもMACアドレス・ベンダー名・カスタム名が表示されていません。iOS11以降はScanできなくなりました。残念です。
スマホでWiFi状態をスキャンして調べるには、Androidを使うしかなさそうです。
10.まとめ
同じ部屋の中でも人が座っている位置などで電波の強度は影響を受けたりします。不安定だなと思ったらスマホで電波の安定した場所を調べて見るのも良いかと思います。
お役に立てば幸甚です。